音楽ビジネスは、残念ながら大きく衰退している。 CDなどのパッケージ商品の総製造数は、1998年の4億8千万枚をピークに、2019年は1億8千万枚にまで減少した。 様々な理由があるが、エンターテインメントが多様化し、音楽を楽しんでいた、特に若者層がアニメやゲームに流れてしまった事が大きい。 逆に言うと『音楽がつまらなくなった』とも言える。
エンターテインメントビジネスは、フレッシュであることが重要であと思われがちだが、実はそうではない。 顧客とのブランドプロミスは、一朝一夕では築けず、これは他の産業と何ら変わらない。 例えば『ドラゴンボール』は1984年から519話、『ファイナルファンタジー』は1987年から15シリーズ。相当の歴史を経て大きなビジネスに成長した。
音楽でも、結局今でも活躍してるアーティストは、矢沢永吉氏、桑田佳祐氏、松任谷由実氏など1970~80年にデビューした者が多い。そのころは、精神的にも技術的にも、しっかりした教育を施した上でデビューさせることが当然であった。彼らが今なおアーティスト活動を続けている事は当然である。 長く活動を続け、良質の音楽を多く提供することが、ビジネスとしても、アーティストにとっても、何よりもファンにとっても一番幸せな状態なのである。技術の進歩により、インターネットを介して簡単に音楽を入手できるようになり、コストは減少したものの、1曲あたりの売上が低下した。 レーベル(レコード会社)が被ったこのインパクトは大きく、音楽ビジネスの衰退のきっかけになった。
しかし、単価が下がっただけで、実は流通量は増加している。つまり、相変わらず音楽は求められており、音楽で感動しようとする人々、感動する人々は確実に存在する。彼らに良質な音楽を提供し続け、関係を長く結ぶことが、音楽ビジネスの成功のカギである。
結局は、音楽ビジネス/エンターテインメントビジネスの源泉は、アーティストである。 良質の音楽を想像し表現できるアーティストを育成し、長期に渡り音楽活動を続けさせる。いわゆる『一発』のヒットは望まない。着実に活動を続け、40歳50歳になっても愛されるアーティストを目指させる。私は、本格的な、本物の、本当の実力を持ったアーティストをマネージメントし、プロデュースする事を目的とする。
Parade Artist代表
藤原亨
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